半導体用語集

ページャ

英語表記:pager

 ページャとは、一般の加入電話網を利用して、無線基地局から無線によって特定の受信端末を呼び出す無線呼び出しシステムのことである。通称ポケベルとして知られているが、正しくは、携帯端末のことを無線呼び出し受信機、またはページャ端末と呼ばれている。
 ページャで使用される周波数は、各国ごとに規定されており、150MHz帯から900MHz帯と様々である。ちなみに日本は、280MHz帯を使用している。また、ページャの通信方式には、NTT方式(日本)、POCSAG方式などがあり、2値FSK変調が採用されており、伝送速度は512~2,400bpsが主流である。需要の拡大に伴うキャリア周波数の確保や機能の多様化のために、大容量高速方式も標準化され、FLEX(TM : モトローラ)方式、FLEX-TD方式(日本)、ERMES方式(欧州)も採用されている。これらの方式は、4値FSK変調で、1,600bps~6,400bpsの伝送速度を有する。
 ところで、ページャシステムは、受信専用の単方向通信であり、そのためにページャ受信機は、小型・軽量化が重要視され、電池も乾電池1本またはボタン電池が使用されている。そのうえ、携帯電話とは異なり充電は行わないため、電池の寿命をできる限り長くするために、使用される半導体へは超低消費電力化が要求される。ちなみに、ページャ端末では、間欠受信方式が採用されているのが一般的であり、システム的にも低消費電流化を図っている。
 ページャ受信機の基本的な内部構成は、前述のどの通信方式においてもほぼ同じで、内蔵の小型アンテナ、無線受信部、デコーダ、MCU、表示用のパネル(主にLCD)、ブザーやLEDと各ドライバICである。半導体について述べれば、無線受信部には、通常のスーパーヘテロダイン方式の場合、RFアンプやミキサを高周波のトランジスタとパッシブ部品で構成し、IFアンプ、FSK復調器、データ波形整形回路はIF検波ICとして1チップになっている。また、薄型のページャを実現するために、ダイレクトコンバージョン方式が使われることもあり、専用ICが存在する。ロジック部には、デジタル信号をデコード(復調)するためのデコーダLSIと各部のコントロールや間欠受信の制御などをになうMCUがある。LCD表示の場合はLCDドライバLSIが必要となる。無線部の半導体は、乾電池1本にでも対応できるように、1V動作が実現されており、消費電流もきわめて少ない。しかしながら、MCUなどのロジック部分に関しては、性能を考えると1Vで動作させることが厳しいため、一次電源(電池)の電圧を昇圧させるDC-DCコンバータなどを用いて、動作電圧を確保している。

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