半導体用語集

マイクロエレクトロニクス

英語表記:micro electronics

 エレクトロニクスは電子と工学の合成用語であるが、一般的な用語として定着して久しい。エレクトロニクス技術を利用して、これまで多くの電子機器が開発されてきたが、それに利用される電子部品としては電子管や半導体、各種フィルタ、抵抗、コンデンサなど数多くあるが、能動素子としては現在では半導体がそのほとんどを占めている。これまで半導体を利用していなかった多くの機器が半導体を利用することにより、その機能や精度、使い勝手の向上を果たし、さらには半導体の使用を前提とした新たな制御法の開発も進んでいる。
 これまでそしてこれからもエレクトロニクス機器の開発、そして制御方法の開発も半導体の発展と歩調を合わせて発展してくることが予想される。
 このようにエレクトロニクスの著しい進展は半導体技術に支えられているが、半導体自身のそれはマイクロンレベル(10⁻⁶m)の超微細化プロセス技術開発に大きく依存している。このことから、エレクトロニクス技術のうち半導体の製造プロセスに関わる技術をマイクロエレクトロニクスと呼称している。
 前述のように、トランジスタから超LSIまで半導体はマイクロンレベルの微細化プロセス技術を利用している。メーカーにより若干定義の違いがみられるが、最小ゲート幅を基準として、たとえば図1に示すように、これまで年を追うごとに0.6µm、0.4µm、0.25µm、0.18µmのプロセスルールを採用、そして呼称してきた経緯があり、21世紀には0.1µm以下のプロセスルールの採用が見込まれている。
 メモリ、超LSI、ハイエンドMPU、DSP(Digital Signal Proces­sor)からIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、パワーMOS FETといった大電力パワー素子まで、半導体はこのマイクロンレベルのプロセス技術、すなわちマイクロエレクトロニクス技術により製造されている。今後は数千万ゲートを超える超LSIも開発されることであろう。なお、マイクロンレベルからさらにナノメータレベルへの微細化も進んでおり、ナノエレクトロニクスなる言葉もある。


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