半導体用語集

企業の種類

英語表記:sort of enterprise

 半導体産業が発展、分化する過程で、多様な形態の半導体企業が誕生してきた。半導体企業の最も原始的な形態は、半導体製造装置、材料も含めた全製造工程を一手に行うキャプティブメーカーであった。しかし、コスト競争力の問題から、米国においてみられたように、外販を市場として半導体メーカーが成長する過程で、比較的早い段階で製造装置と材料の製造は、原始的な半導体企業から分化(スピンアウト)し、独自に企業体を形成することとなった。日本においては、総合電機メーカーの一部には、依然としてグループ内に半導体製造装置、半導体材料事業を抱えるケースが散見される。しかし、グループ内依存度が高く、グループ外への販売を伸ばすことができない企業は、今後存続することは難しくなるケースが増えてくると思われる。
 次に、1990年代に入り、半導体メーカーの分化は、半導体製造工程の分化という形態で進行をし始めている。具体的には、半導体の設計のみを行うデザインハウス、前工程のみを行うファンドリ、後工程のみを行うアセンブリハウスないしはテストハウスが一定の勢力を確立することになっている。新たに登場してきた半導体企業は、互いを補完する関係にあることに示されるように、同時に出現したことは必然的といえよう。また、これらの企業は、全工程を一社で展開する大手半導体メーカーのバッファ的な役割を担うようになっている。半導体産業を取り巻く環境は一層競争的になっており、製品サイクルが短縮化し、製品開発、製造、マーケティングに今まで以上のスピードが要求されている。こうした中で、新たに誕生してきた半導体企業は、重要な位置を占めつつある。

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