半導体用語集

光ブリーチ効果

英語表記:photo bleaching

ノボラックレジストでは感光剤として用いられるナフトキノンジアジドが紫外線域で大きな光吸収を示すが、露光光が照射されると分解され光が透過するようになる。光照射によりあたかもフォトレジストが漂白されるように反応することから光ブリーチ効果と呼ばれる。この反応は非線形であり、強く光照射された部分ほど光がより透過するようになる。光ブリーチングはフォトマスクにより選択露光された領域で起こり、マスクにより遮光された領域では起きないため、感光剤の横方向 分布はマスクによる光強度分布よりもさらに強調される。つまりノボラックレジストでは感光機構そのものにコントラスト増強効果があり、高解像性を示す理由の一つである。
この効果を積極的に取り入れたプロセスがコントラストエンハンスメント法(CEL: Contrast Enhancement LithographyもしくはLayer)である。露光波長で光プリーチ効果の大きな材科からなるCEL膜を通常のレジスト上に塗布形成し、その膜を通してマスクパターンを転写する。CEL膜を通過するマスク光学像は光プリーチ効果によりコントラストが強調されるため、レジストには基のマスク光学像より急峻な光学像が照射され解像度が向上できる。比較的簡単なプロセスで解像力が向上できるが、大きな露光量が必要であるという欠点もある。またレジストとの整合性や高NAでの問題もある。CEL膜の材料としてはにトロン、プルランなどが用いられる。


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