半導体用語集

半導体投入係数

英語表記:semiconductor I/O coefficient

 各電子機器がどの程度の半導体を消費するか、金額ベースでみたものが、半導体投入係数である(半導体投入係数=半導体生産額/電子機器生産額)。これまでシリコンサイクルの影響を受けながらも半導体産業が成長してきたのは、構造変化として、半導体投入係数の増大が持続しているためである。シリコンサイクルの谷のたびに、半導体の価格が大幅に下落し、半導体が飛躍的に普及するマジックプライスに到達するものが増えてきている。これにより、半導体の大量消費時代がきている。
 この半導体投入係数は、電子機器によって異なるが、ほぼ全分野で持続的に向上しているものと推測される。電子機器別に1990年と1995年の半導体投入係数を比較してみると、テレビが17%→21%、VTRが14%→20%、オーディオが13%→19%、電子楽器が21%→25%、白もの家電が3%→ 9%、カメラ11%→16%、時計5%→10%、ゲーム16%→25%、事務機13%→24%、電卓21%→25%、ファックス15%→21%、PC 21%→ 28%、メインフレームが9%→16%、通信機器15%→21%、計測制御16%→22%、医療機器4%→10%とそれぞれ推測され、軒並み上昇したと考えられる。今後もこの半導体投入係数の上昇は続くと考えられる。各電子機器がさらにインテリジェント化し、ミニコンピュータを内蔵してくるようになると、半導体によって実現される可能性が高い。現在の電子機器の半導体投入係数は20%程度と考えられ、将来的には30%程度まで上昇するといわれている。このことは世界の半導体市場は、世界の電子機器市場を上回る成長が期待できることに他ならない。また、これまで電子機器と考えられていなかった自動車産業などでも、ITSなどでインテリジェントカーが普及してくると投入係数が増え、さらに半導体市場の成長を押しあげる可能性が期待される。

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