半導体用語集

反応性イオンプレーティング

英語表記:reactive ion plating

イオンプレーティングの特徴の一つに、低温プラズマの非平衡状態を利用した化学反応を高め、低温でいろいろな化合物を合成しようという低温化学反応プロセスの反応性イオンプレーテイングがある。金属粒子と反応性ガス分子との化学反応を高めるのにプラズマによる電気的エネルギーを利用している点である。反応性ガスとしてO₂、N₂、 NH₃、CH₄、C₂H₂などを用い、これらのガスプラズマの中で蒸発金属粒子と化学反応させ、酸化物、窒化物、炭化物、またはこれらの複合化合物薄膜を形成することができる。雰囲気として反応性ガスを用いることによって各種化合物の被膜までえられることから、応用分野が急速に広がっている。たとえば、蒸発源をTiとした場合、雰囲気が不活性ガスであるArの時にえられる被膜は金属 Ti膜であるが、反応性ガスがO₂の時はTiO₂膜、N₂の時はTiN₂膜、C₂H₂の時はTiC膜、N₂とC₂H₂の混合ガスの時はTiCxNx膜がえられる。最近では、複合多層膜、耐熱性に優れたTiAIN 膜やAl₂0₃膜、数10ųmの膜厚まで可能なCrN 膜なども実用化されている。
イオンプレーティングの発展は、このように蒸発源料と雰囲気ガスとの反応によって化合物薄膜を生成する。いわゆる反応性イオンプレーティングが容易になったことによるものである。


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