半導体用語集
イオンプレーティング
英語表記:ion plating
電子ビームなどで蒸発源を加熱し、蒸発した金属または化合物のガスを何らかの方法でイオン化して、負の電圧を印加した基板にたたきつけて被膜を形成する方法がイオンプレーティングである。この方法では、熱的に非平衡の低温プラズマによってえられる電子、イオン、ラジカルの持つ個々のエネルギーが総合的に基板、雰囲気および蒸発物質に作用するため、室温~800Kの低温領域で密着性の優れた被膜が生成でき、しかも被膜の構造制御まで可能である。雰囲気として反応性ガスを用いることによって各種化合物の被膜までえられることから、応用分野が急速に広がっている。イオンプレーティングはプラズマの作用・効果を利用した成膜技術であり、このプラズマ発生機構によって分類されており、それぞぜれの蒸発源における加熱手段およびプラズマ発生機構に特徴を持っている。イオンプレーティング装置の中核は、蒸発源とプラズマ発生機構であり、これらの組み合わせによってイオンプレーティングも分類されている。蒸発物の加熱は抵抗加熱、イオン衝撃,電子ビームまたはアーク放電で行われている。(1)直流放電法は最初に提案された方法で、イオンプレーティングの基本である。基板に負の電圧を印加してえられるグロー放電によってイオン化を促進させる方法である。基板がプラズマ内に曝されるため、基板温度が上昇しやすく、しかも、成膜圧力が高いため被膜の粒子が粗くなりやすいなどの問題点がある。
また、イオン化効率が低いために、反応性イオンプレーティングは困難である。(2)高周波励起法では、イオン化の促進は、基板から離れた空間で高周波振動(周波数:13.56MHz)によって行われるため、基板の温度上昇の小さいことが特徴である。高周波コイルは通常は蒸発源の直上に配置されているが,基板に直接高周波振動を付与する方式もある。金属膜をはじめ、種々の化合物膜の生成用として利用されており、成膜圧力は10⁻¹~10⁻²Paで行われている。(3)活性化反応蒸着法は、基板に負の電圧を印加する構造となっているため、イオンプレーティングとして考えられる。イオン化の促進は蒸発源の直上に配置されたリング状、または板状の電極によって行われ、数10Vの正の電圧が印加される。また、イオン化効率を高めるため
に、この電極の他に熱電子放出用の熱フィラメントを設置した熱電子活性法もよく利用される。RF法と同様に基板の温度上昇が小さく、成膜圧力は10⁻¹~10⁻²Paである。金属膜だけでなくTiNを初め、種々の化合物の生成に利用されている。
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