半導体用語集
国際的な統計
英語表記:international statistics
国際的な統計で最も代表的なものは WSTSである。WSTSは、世界の半導体メーカー74社(米国36社・日本19社・欧州9社・アジア10社)が加盟している半導体市場に関する世界的統計機関である。WSTSは、加盟会社の半導体出荷額・出荷数量を製品別、地域別(日本、米州、欧州、アジアパシフィック)に毎月集計し、統計を発行している。これは、世界の半導体メーカーの実績値を同一分類基準で集計した統計として、世界で唯一のものである。WSTSの統計は、世界の半導体メーカーの実績値に基づいていることから、信頼度の高い統計として広く活用されるようになっている。品目別にも、ブレイクダウンされていて、たとえば、各世代のDRAMについて、出荷個数を知ることができる。また、年2回、春秋に予測会議を行っている。これは、日・米・アジア・欧で持ち回りで行われることになっている。会議には、世界の主要半導体メーカー37社(日本13社、米国10社、欧州5社、アジア9社)から、約70名の代表者が参加している。ほとんど、主要なメーカーが参画しているが、欧米では、一部の内製メーカーが参画せず、台湾では、まだ主要なメーカー、ファンドリメーカーに参画していないものもある。予測は、半導体の製品別、地域別(日本、米州、欧州、アジアパシフィック)に1997年から2000年まで4年間の市場を対象にしている。予測は、WSTS加盟各社が市場の実績データを参照し、市場予測をあらかじめ提出しておき、その予測値を基に市場の伸び率の検討を経て作成される。なお、予測に当たっては、一般経済動向および半導体が使用される機器の動向についても検討がなされている。また、シリコンサイクルの中で、世界的に半導体需給を推計し、予測する必要からSICAS(世界半導体生産キャパシティ統計)が1995年に発足した。この統計は、世界のIC生産能力と、その稼働実績に関する信頼にたる情報をタイムリーに提供するものである。このような情報は、IC製造設備の急速な技術革新や、各世代ごとに必要な投資の肥大化などを考えると、半導体および関連産業にとって有益である。SICASは、世界の5業界団体(欧州部品産業連盟(EECA)、日本電子機械工業会(EIAJ)、台湾電子工業研究所(ERSO)、韓国半導体産業協会(KSIA)、米国半導体工業会(SIA)の支援の下に、現在世界の大手半導体メーカー46社が参加している。参加会員は1~6月および7~12月の期間について年2回、そのIC生産能力と生産稼働実績を地域別に委託したデータ集計会社に送付する。データは集計会社により集計され、最終的には中央集計会社によりまとめられ、世界で一本の集計データとなり発表される。データの秘密保持のため、会員を含むいかなる関係者(データ集計会社を除く)も「世界一本のデータ」以外を知りえない仕組みとなっている。参加会員は、おのおのの世界全体のオペレーションを連結ベースで把握するが、第三者に生産委託している部分は含まない。生産能カ・稼働実績のいずれもウェハ枚数を単位とし、期間内の累積枚数を週当たりに換算し「1,000枚/週」の単位に丸めて報告する。報告方法は、MOS ICは、加工精度により0.7µm以上、0.7µm未満に分けて 6インチウェハの枚数に換算、バイポーラICは、加工精度の分類はなく、5インチウェハの枚数に換算。SICASへの参加は任意であり、いかなるICメーカー(どの支援業界団体にも属さないメーカーも含む)に対してもオープンである。SICASの統計数値は年2回(春・秋)公表される。SICASの公表数値は参加会員だけでなく誰でも入手可能であり、前述の5業界団体から入手できる他、要求に応じ、非会員にも提供される。
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