半導体用語集
多重描画
英語表記:multiphase printing
パターンを複数回の重ね露光によって形成することを多重描画と呼ぶ。多重描画の目的は、レジストヒ-テイングによるパターン寸法精度低下の防止と描画精度の向上である。感度数 10μC/cm2程度のレジストを用いて1度の露光でパターン形成をしようとした場合、特にレチクル露光ではレジストヒーティングによるレジストの感度変化が問題となる。この現象は、パターンの寸法変化を変化させ、極端な場合は熱でレジスト自体が変質し、現像液にも不溶となってしまう。1回当たりの照射量を下げて多重描画を行うことで、レジストヒーティングを抑制し、レジストの感度変化を抑えることができる。レジスト感度が数μC/cm2@50kVに向上した最近のレジストでは、レジストヒーティング自体は大きな間題にはならない。このため、近年では主に、ビームの描画位置ばらつきおよびビーム寸法ばらつきを平均化する効果を狙って多重描画を行うことが多い。特に、高い精度が要求されるレチクル露光では、同じパターンを多重描画することによって、これらのばらつき誤差を軽減することが可能となる。
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