半導体用語集
拡散経路
英語表記:Diffusion path
多結晶金属薄膜における原子拡散経路には、格子拡散、粒界拡散、表面拡散および界面拡散の四通りがある。自己拡散においては、これらの種別により原子拡散活性化エネルギーが異なってくる。拡散の活性化エネルギーは、格子拡散においては、空孔形成エネルギーおよび空孔と原子が位置を交換するのに必要な移動エネルギーの和となる。格子拡散以外は空孔がすでに存在するため移動エネルギーだけとなる。移動エネルギーは最近接原子結合手の数に大きく依存するため、その数が少ない表面拡散においては活性化エネルギーが著しく小さくなる。たとえば、純Al膜の場合、原子拡散活性化エネルギーは、格子拡散、粒界拡散、界面拡散、表面拡散の順に、1.4 eV、0.4~0.62eV、0.4~0.8eV、0.2~0.4eV程度と推定されている。エレクトロマイグレーション、ストレスマイグレーション、ヒロックといった、原子拡散により生じる現象においては、主拡散経路がどれによるかで、活性化エネルギーが決まるものと考えられる。
関連製品
「拡散経路」に関連する製品が存在しません。キーワード検索
フリーワードやカテゴリーを指定して検索できます
関連用語
関連特集
「拡散経路」に関連する用語が存在しません。
「拡散経路」に関連する特集が存在しません。
会員登録すると会員限定の特集コンテンツにもアクセスできます。