半導体用語集

晶癖線

英語表記:seam line

実際のシリコンウェハとして主に使われている(100)面と(111)面について考える。〈100〉成長の場合は、(100)成長面とのなす角度が54.7°に(111)面が存在する。また、〈111〉成長の場合には、(111)成長面とのなす角度が70.5°に(111)面が存在する。これらの成長面以外に存在する(111)面が表面ファセットとして結晶直径が増減する時に現れる。これらのファセットは、特に結晶肩部形成時に、その広がり角度を前述の角度に近づけると明確に観察できる。しかし、直胴部の一定直径での成長になると、ファセットは消失し、〈100〉成長の時は、幅の狭い隆起した線の晶癖線が結晶表面で回転方向90°ごとに4ヶ所現れる。また、〈111〉成長時には、平坦なファセットの積層による晶癖線が3ヶ所で現われる。特に、〈111〉成長の場合は、種結晶の引き上げ軸が〈111〉方向からずれている(傾いている)と平坦な晶癖線の幅が1ヶ所だけ、または2ヶ所が他の晶癖線幅より広くなる。なお、成長中に転移が発生すると、〈100〉成長の場合は、晶癖線が消滅し、〈111〉成長の場合は、フラットな晶癖線が消失し、〈100〉成長時のような、隆起した晶癖線に変化するので、外観上から判断できる。


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