半導体用語集
真性半導体
英語表記:intrinslC semiconductor
電気伝導に関与するキャリアのほとんどが、価電子帯から伝導帯に熱励起された自由電子と価電子帯に生した同数の正孔であり、不純物や格子欠陥の存在によるキャリア濃度の変化が無視できる半導体を指す。固有半導体ともいう。フェルミ準位はエネルギーギャップのほぼ中央にある真性フェルミ準位にくる。温度が高くなると、価電子帯から伝導帯への直接の熱励起が支配的となるため、すべての半導体は真性半導体として働き、結晶固有の伝導率を示すようになる。その温度領域を真性領域という。ホール定数は、自由電子と正孔のうち、移動度の大きいキャリアと同じ符号を持つ。真性半導体のキャリア密度は、電子と正孔で等しく真性キャリア密度と呼ばれ、 次式で与えられる。
ni=2(2πkT/h2)3/2(memh)3/4×exp(-Eg/2kT)
ここで、kはボルツマン定数、hはプランク定数、memhは電子と正孔の有効質量である。Si、GeおよびGaAsでは、niはそれぞれ1.45×1010cm-3、2.4×1013cm-3、1.79×106cm-3である。
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