半導体用語集

表面電位

英語表記:surface potential

無限遠から表面の影響のない固体内部の点iまで周りに影響を与えないくらい小さな点電荷qを無限の時間をかけて運ぶ。その時の仕事をWiとした時、ɸI=Wi/qを内部電位と呼ぶ。また、同じ電荷を無限遠から表面近傍の外側の点Oまで運ぶ。その時鏡像電荷が固体内部に現われるが、その影響がない領域までにする。その時の仕事をWOとすると、ɸO=WO/qをを外部電位と呼ぶ。この二つの電位の差ɸs=ɸI ーɸOを、表面電位と呼ぶ。
n型半導体と金属が接触する時を考える。n型半導体のフェルミ準位 (EF )は伝導帯直下に位置し、金属の EFより高い(真空準位から見て浅い)。両者を接触すると、電子は半導体から金属へフェルミ準位が等しくなるまで移動する。したがって、半導体は正に、金属は負に帯電する。 半導体のドナーの濃度が小さいので、フェルミ準位が一致するためにはかなり奧まで正に帯電する。 このため、 半導体の価電子帯、 伝導帯に曲がりが生しる。
これをショットキ障壁と呼ぶ。 この現象は半導体が金属に接していない時でも起こる。 半導体表面には種々の表面準位がある。 それらの電子またはホールに対する電位を内部の電位と合わせるためにバンドが曲がる。その曲がりの程度を決める量が表面電位である。
この時は電位の基準を半導体内部に取り、内部でɸ= 0とする。半導体表面での電位はɸ=ɸsになっている。
このɸsで表面電位を表わす。


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