半導体用語集

線源径

英語表記:source Size

X線源(発光点)の大きさで、X 線源の半径または直径のこと。通常、放射光リングからえられる放射光の形状は円または水平方向に長い楕円であることが多く、発光点の大きさは数 100μm~数mmである。強度がガウス分布に近いとして、1σ (68%の強度がえられる)または3σ(99.7%の強度がえられる)半径の値で表わすことが多い。たとえば、600MeVの超伝導放射光リングSuper-ALIS (NTT開発)における1σ半径の計測値は、約0.6mmである。電子衝撃型 X線源の線源径は電子線用の静電レンズを使用すれば、小さくすることは 可能であるが、投入パワーとターゲットの冷却(寿命)の兼ね合いで決める必要がある。簡単な構造の電子衝撃型X線源の線源径は半径数100μm~数mmくらいである。プラズマX線源の線源径は生成プラズマのサイズに依存し、通常ラグビーボールに近い形状となる。 サイズは半径が数mm以下になる。近接露光方式によるX線リソグラフィをLSI製造に適用するには広い面積をできるだけ均一にかつできるだけ平行光束で照明する必要がある。放射光をX線ミラーにより平行光束にするには、点光源に近いほど有利である。なぜなら理想的な点光源から放射される光は、簡単なX線光学系により収差のない平行光束に変換できるからである。しかし、実際はある大きさの線源径を有しているので、平面ミラー、トロイダル(鞍型)ミラー、球面ミラー、非球面ミラーなどのX線ミラーを組み合わせた照明用ミラー光学系の設計が必要となる。X線を縮小投影するEUVリソグラフィの結像光学系用の照明系としては、点光源が照明すべき領域全体に広がった照明系が理想であるため、照明系の構成が、近接露光方式に比べ難しくなる。


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