半導体用語集

薄膜半導体

英語表記:thin film semiconductor

 多くの半導体デバイス,たとえば半導体レーザ,薄膜トランジスタ(TFT),アモルファス太陽電池などの構造をみるとわかるように,構造全体がデバイス動作に関与しているのではなく,基板上に作りつけられたpn接合やヘテロ接合などのきわめて薄い領域が,デバイス動作における本質的な役割を担っていることが多い。10nm以下のサイズで顕著になる量子効果を利用するデバイスなどもこのような例の一つである。このようなデバイスは,一般的に基板上に薄い半導体層を堆積させて作製される。このような薄い半導体層を薄膜半導体,それらを使ったデバイスを薄膜半導体デバイスと呼ぶことがある。薄膜半導体は,結晶ばかりでなく,多結晶やアモルファスも用いられる。薄膜作製法としては,気相成長法,固相成長法,液相成長法など様々な手法があるが,必要とする膜厚,膜厚の制御性,コストなどの観点から最も適した方法が選択される。スクリーン印刷法,スプレー法,スピンコート法などが用いられる場合もある。しかし,今日では,膜厚の制御性の高さや自由度の大きさ,生性性の高さなどの点から,真空蒸着法,スパッタ法,分子線エピタキシー法,化学堆積法(CVD法)が用いられることが多い。


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