半導体用語集

解像度限界

英語表記:resolution limit

リソグラフィを用いて解像することのできる最小パターン寸法のこと。単に解像限界または解像性ともいう。パターンの種別(たとえば、孤立ライン、孤立スペース、ラインアンドスペース、ホール、ドットなど)により解像度限界は異なるが、一般的にはラインアンドスペースパターン(ラインパターンとスペースパターンが1 : 1の寸法で繰り返されるパターン)に対する最小解像度をもって解像度限界ということが多い。解像度限界は、いくつかの解像度決定要因により決められる。X線リソグラフィの場合は、X線マスクパターンのウェハ上への投影像の露光コントラストが最も重要な要因であり、X線マスクのメンブレン部(X線透過部)と吸収体部(遮光部)を透過したX線がウェハ上で最終的に示す強度比(X線強度分布)によって決められる。このX線強度比は、マスクコントラスト、半影ポケ、回折(フレネル回折)などの光学的要素に支配される。また、X線照射によりレジスト中で発生する光電子やオージェ電子などのニ次電子の広がり(散乱)も露光コントラストの低下をもたらす(ポケを起こす)原因となるため、重要な解像度決定要因の一つである。これらの要因の他、実効的な解像度限界を決める要因として、レジスト材料やプロセスに関係する要因がいくつかある。たとえば、現像・リンスした後、乾燥する工程でパターンが倒れる問題も実効的な解像度限界の決定要因である。パターン倒れは、ラインアンドスペースパターンなどの密集パターンの現像工程で、リンス液の表面張力によってレジストパターン相互が引きつけられ、接触することにより発生する。この問題は、形成可能なレジスト、ターンのアスペクト比(レジストパターンの高さ/パターン幅)を制限する。また、レジストの反応コントラストや現像コントラスト(未露光部と露光部の反応比や溶解速度比)も徴細パターン領域での解像度決定要因となる。


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