半導体用語集
酸素侵入
英語表記:oxygen intrusion
一般に金属シリサイド膜が酸化されると抵抗上昇を招くため、サリサイドプロセスでは酸素の侵入防止が重要である。また、極端な酸化が発生していない場合でも、酸素を含んだシリサイド膜では結晶粒界に偏析した酸素によって、凝集が発生しやすくなるという報告もある。シリサイドヘの酸素侵入の経路としては、(1)シリコン表面や内部に存在する酸素がシリサイド反応中に取り込まれる場合、(2)金属表面が酸化されることでシリサイド中に酸素が侵入する場合、(3)シリサイド反応の熱処理の際に酸素が侵入する場合の、三つが考えられる。(1)の経路での酸素侵入の防止には、金属膜を成膜する前のシリコン表面の清浄化(自然酸化膜の除去)がキーポイントになる。また、ソース・ドレイン領域のイオン注入の際に、表面保護膜としてのシリコン酸化膜越しに注入を行うと、ノックオン現象によって酸素がシリコン基板中に打ち込まれてしまい、この酸素がシリサイド中に取り込まれる可能性がある。このため、イオン注入時の表面保護膜としてシリコン窒化膜を利用する例が報告されている。(2)の経路での酸素侵入の防止には、金属膜を成膜する際にキャップ層と呼ばれる酸化防止層を形成するプロセスが用いられる。また、(3)の経路での酸素侵入の防止には、熱処理の際の雰囲気制御が重要で、ランプアニール装置を使用したRTP技術を用いて、残留酸素濃度が低い雰囲気中でアニールを加えることが多い。
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