半導体用語集

量子化誤差

英語表記:digitized error

電子ビーム描画装置において、位置の基準となるレーザ干渉計からは、たとえばλ/1, 024 = 0.6nm(λは波長: 一般的なレーザ干渉計では633nm) ごとに出力が出される。このように本来連続的にあらゆる値を取ることのできる長さという物理量が、不連続的な特定の許された値しか取りえなくなることを量子化といい、それによって発生する丸め誤差を量子化誤差という。このような量子化誤差は、電子ビームの偏向系においても生じる。高速性を要求される静電型副偏向器において、たとえば、土10Vの印加電圧を13bit分解能にして50μm角の領域を偏向しようとすると、偏向分解能は2.4nmとなり,これ以下の値が丸められて量子化誤差となる。なお,レーサ千渉計の出力が位置の基準となると上述したように,偏向分解能2.4 nmは、レーザ干渉計の最小出力を四つづつ分集した値と等しい。主偏向器においても同様に量子化誤差が生じる。これらの量子化誤差はパターンの寸法精度や位置誤差に直接繋がるため、上述した制御機器には高い安定性(ノイズ)が求められ、その値は1 bit以下である。


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