半導体用語集

A/Dコンバータ

英語表記:A/D(Analog/Digital)converter

 アナログ信号をデジタル信号に変換する機能を持つ回路。現実の物理量はアナログ信号であるため、これをデジタル処理する際に必須となる。変換速度と分解能(ビット数)の二つで主な性能が決まり、この要求性能に応じて適切な方式が決定される。高速化に適したものから順に、並列方式、直並列方式、逐次比較方式、積分方式など、数多くの方式がある。変換速度8GS/s(サンプル/秒)、分解能4ビットのもの¹⁾が現在発表されている最高速のA/Dコンバータである。このような、化合物半導体デバイスを用いたマイクロ波帯A/Dコンバータの応用例はあまりみられず、高分解能化が課題である。高分解能化に伴う素子数増加を抑制するため、フォールディング(折り返し)や補間の技術を用いるなど、回路的に様々な工夫が行われている。∑⊿方式を化合物半導体デバイスで作製する試みも数多くみられる。また、素子としても、HBTやHEMTを用いるものが大多数であるが、共鳴トンネルダイオードを用いるなどして、高性能化を狙う試みも一部で行われている。

参考文献
1) Xiao et al: "A 4b 8GSample/s A/D Converter in SiGe Bipolar Technology", in Tech. Digest of 1997 IEEE ISSCC, pp.124~125 (1997)

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