半導体用語集

CATV

英語表記:Community Antenna Television

 有線テレビジョン、すなわちケーブルテレビのこと。1940年代のアメリ力において、テレビ局がまだ建設されていない地域でテレビをみるために、共同で大型のアンテナを設置し、遠方のテレビ番組を受信して、各家庭に配分したのが始まり。わが国でも、もともとは各地域の難視聴対策としてスタートしたが、最近ではいわゆる「都市型CATV」が伸びている。
 CATVの魅力はチャネルの充実にあるといってよい。加入契約をして、ケーブル引き込み工事が完了すれば、それまでと比較にならないほど多くのチャネルの番組視聴が可能になる。一般の地上波、BS、そしてCSを初め、各CATV局が独自に制作した番組まで楽しめる。電波障害に強く、個別受信のようにアンテナを何本もたてる煩わしさがないのもいい。
 テレビジョン放送の普及期に、テレビ局の置局が進まない地域を中心に遠方の既設局のテレビ電波を親アンテナで受信し、ケーブルで地域住民に配信する目的で作られ始めた。1960年代に入ると、次第にローカルに制作される番組(自主放送)を放送するようになった。1980年代にはCATV用番組を衛星で広域に配信するようになり、独自の放送型メディアとして自立していくようになった。
 CATVの伝送路は同軸ケーブルによる樹枝状分配網で発展してきた。わが国では1979年、NECが世界に先駆けてCATV中継線にアナログ光伝送システムを実用化して以来、幹線に光ファイバを使うケースが増えてきた。現在は幹線に光ファイバを使うシステムが一般化している。
 デジタル衛星放送の出現により、多チャネル番組を全国一律に配信できるようになったが、地域の情報を中心に制作・編成される番組に一層の力を注ぎ、CATVとしてのメディア特性を高めるべきであるとの意見が根強くある。今後、地上波テレビがデジタル化されるに伴い、CATVもデジタル化されていくものとされている。

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