半導体用語集
GPS
英語表記:Global Positioning System
地球全域をカバーしている人工衛星を使っての測位システムであり、米国国防省により管理、運用されている。現在GPS衛星は、世界中で24個が稼働しており、三次元位置(緯度・経度、高度、時間)を測定するためにはそれらの中から4個以上のGPS衛星からの測位用電波を受信する必要がある。
測定用電波は、一般用として公開されているC/Aコード(Coarse Acquisition Code)(1.5GHz帯)と軍事用途のPコード(1.5GHz帯および1.2GHz帯)がある。カーナビゲーションに利用されているのはC/Aコードの方であり、スペクトラム拡散変調をされた電波信号が送られている。C/Aコードの場合±100mの位置精度が得られる。
GPS受信機は、測位に必要な4個以上のGPS衛星からの電波到達時間を測定し、これに光速度を乗じて受信地点との疑似距離を求める(疑似距離:GPS衛星と受信機の時計誤差を含んでおり、真の距離ではない)。
また、測位精度を向上させる手段としてDGPS(Differential Global Positioning System)方式があり、これは、以下の二つに分類できる。
(1)コード位相DGPS
あらかじめ正確に計測しだ固定点にGPS受信機(基準局)を置き、そこで受信した各衛星からの疑似距離、時刻情報、軌道データから誤差成分を検出し、それを補正データとして移動体のGPS受信機側へ送信し、測位データを補正する。これにより±数10cm~10数mの位置精度をえることができる。カーナビゲーション、漁船などに用いられている。
(2)搬送波位相(干渉位相)DGPS
測定値として搬送波位相を用いる方法。基準局から受信局に、誤差成分を補正データとして送るだけでなく、その距離を周波数により把握し、両者の距離による誤差を補正することにより、数cm程度の位置精度をえることができ、測量、測地などに利用されている。
GPS用端末システムに利用される半導体としては、GHz帯の超高周波トランジスタ、それを数10MHzの中間周波へ落とし安定的に増幅、検波するためのIF用IC、GPSシステムに用いられているSS(Spectrum Spread ; スペクトラム拡散方式)信号復調用IC、システム制御用マイコンなどが使用されている。
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