半導体用語集

SEG

英語表記:Selective Epitaxy Growth

 基板結晶上につけた誘電膜や金属膜などのマスク開口部上のみに成長を行ったり(マスクエピタキシー)、基板表面の一部を電子線、光などにより励起し成長反応を活発化させてパターン成長を行うなど、基板上の一部に選択的にエピタキシャル成長を行う手法を、SEG(選択エピタキシャル成長)という。
 良好なSEGを可能にする条件として、一般的に以下のような点があげられる。(1)所望のパターン(たとえば、マスク上や電子線励起以外の場所)以外には反応物の析出が起こらないこと、(2)パターンにおける成長層の厚さや不純物濃度が均ーなこと(特にパターン端の巽常成長などがないこと)、(3)パターン形状(ストライプ長やパターン面積)により、成長膜厚などが変化しないこと、(4)多くの表面プロセスを経てきた、必ずしも良好でない表面を持つ基板上にも良好な成長が可能なこと。
 SEGは、半導体素子などの微細素子の作製プロセス法として様々な結晶成長技術で行われている。たとえば半導体素子の電極を目的とした高不純物濃度の低抵抗層の成長、IC技術における微小なpn接合の作製などの他、量子箱や量子細線などのナノテクノロジーにおける微小構造作製などに用いられている。また光励起原子層エピタキシー技術において、原子層単位で膜厚を制御し、微細パターンを描くことのできる技術も報告されている。


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