半導体用語集
OPP
英語表記:Optical Precipitate Profiler
OPP法はより表面近傍の微小欠陥を散乱光で観察できる方法として近年開発され、実用化されている。OPPはOptical Precipitate Profilerの略で、光学的に結晶欠陥の分布を測定できる装置として、市販装置の名が方法にもつけられた。最近注目されている結晶成長時導入(grown-in)欠陥の測定にもよく用いられている。この方法によるとウェハ表面直下に存在する微小欠陥を容易に検出できる。しかも明視野の干渉コントラスト法により散乱光の振幅を検知し、信号の大きさは欠陥サイズの3乗に比例するので、0.038μmというごく小さい欠陥も検出できる。
OPPの光学系と測定法について述べる。波長1.3μmのレーザ光を偏光プリズムで直交偏向する2本のビームに分離したのち、レンズでウェハ表面に集光する。ピームは直径1μmで 0.5μ mだけ重なるようにしてある。ウェハは振動させながら、ピームに垂直方向、あるいは平行方向に1μmすつ焦点領域をラスタスキャンする。 この時、どちらかのピームが欠陥を横切ると散乱光にわずかな位相差が生じ、もうーつのピームとの干渉によって欠陥が検知される。この方法は非破壊であり、試科の汚染も関係がなく、化学処理も必要とせず、手早く再現性が良いので、プロセスの途中でウェハを抜き取って評価し、またプロセスへ戻すことができる。焦点位置を表面からウェハの深さ方向に移動させることで、DZ (無欠陥領域)の評価もできる。
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