半導体用語集
Voronkov
英語表記:Voronkov
VoronkovはFZ-Si結晶にみられるA欠陥やD欠陥などの欠陥パターンの形成機構について、固液界面近傍数mmの領域内での空孔と格子間シリコン原子(I)の対消滅とIの界面からの流入による効果で説明を与えた。すなわち、この領域での対消滅は速いため動的平衡を直ちに達成するとし、結晶の成長速度が遅いと固液界面からIが流入する時間が与えられてI優勢となり、対消滅による動的平衡の関係により原子空孔(V)は熱平衡濃度以下まで減少する。一方、成長速度が速いと固液界面からIが拡散する時間が与えられないため、本来熱平衡的に優勢なV優勢となり、I濃度は熱平衡濃度以下まで減少する。Voronkorは、海面からのIとVの流入量の差が、成長速度(ν)と温度勾配(G)の比ν/Gの関数になることを示し、ν/Gの臨界値を境にしての欠陥パターンの変化を説明した。Voronkov自身の考察では、空孔の坂道拡散の効果は考慮せず、また軸方向の一次元分布しか考えられていなかったが、面内分布への説明は困難である。最近では空洞欠陥(COP)の径方向分布をν/Gで説明できることが示されつつある。
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