半導体用語集

オゾン酸化

英語表記:ozone oxidation

Si酸化膜中の酸素が欠乏すると、電気的には正孔のトラップとして働き、 TDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown)寿命を短くする。酸化種として酸素より反応性の高いオゾンを用いることにより、Siのダングリングボンドを酸素原子で終端し、酸素欠乏を補償することができる。オゾンは高温で分解し酸素ラジカルを発生する。
   03 → 02+O
酸素ラジカルはさらにオゾンと反応して酸素分子になる。オゾン分解に要する反応エネルギは-24.6kcal/mo1であり、酸素の分解の-118kcal/mol よりはるかに大きいため、酸素ラジカルが容易にえられる。オゾン酸化はドライ酸素酸化に近い方法で行われる。Siの酸化にオゾンを利用するためには、ウェハ上のオゾン濃度を高める必要がある。すなわちオゾン同士の衝突を少なくするため、酸化雰囲気を減圧にすることが効果的である。ウェハ挿入時の大気の巻き込みや石英反応管を透過する水素などの影響を避けるためホットウォール式の場合は、二重石英管を用いて間に窒素ガスを流す。オゾンは無声プラズマオゾナイザで容易に発生できるが、不純物の混入を避けるため水の電気分解によるクリーンオゾナイサを用いて発生させる方式が使われている。酸素の数%がオゾンに変換する。酸化速度はドライ酸化の場合にくらべ若干の増加が認められるが、反応管の温度分布やオゾンの供給方法などによってもウェハ上のオゾン量が異なるため絶対値として確定したものは不明である。


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