半導体用語集
オーバヘッド時間
英語表記:overhead time
ウェハ1枚当たりの描画処理時間の中で、ショットサイクルに含まれる時間 (ショッ ト位置偏向整定時間十露光時間) 以外の時間をオーバヘッドと呼ぶ。場合によっては露光時間以外をオーバヘッドと呼ぶこともある。主なオーバヘッドには、ショットサイクルに含まれない偏向整定時間、試料ステージ移動時間、描画データ設定時間、ビーム校正時間、アライメントマーク検出時間、ウェハ搬送時間、などがある。高速化を進めるためにはいずれの時間も短縮しなけれはならない。ここでは、ステージ移動時間と描画データ設定時間、ビーム校正時間について述べる。ステージ移動方式には、ステップ・アンド・ リピート (s & R) 方式と、 ステージ連続移動方式とがある。S& R方式は、ステージを静止させて偏向領域内のパターンを描画した後、 次の描画位置にステップ移動する、 ということを繰り返す。そのため、 ステップ移動ごとにステージの移動時間と停止するまでの待ち時間が発生する。 一方、ステージ連続移動方式は、パターン領域をストライプと呼はれる短冊状の領域に区切り、ステージを連続的に移動させながらストライプ内のパター ンを描画することを繰り返す。ショット密度に応じてステージ速度を可変制御するとともに、ステージを往復させながら描画すると、オーバヘッド時間はステージ移動方向の折り返し時間だけになる。そのため、現在では多くの描画装置でステージ連続移動方式を採用するようになっている。描画データ設定時間とは、制御計算機の磁気ディスクなどに記憶されている描画データを、描画装置のメモリへ転送する時間である。 大規模LSIの場合には、描画データ量は数100Mバイトにもなり、データの転送に長い時間が必要となっている。 描画データ をストライプ単位に分割してファイル化しておき, 描画回路のメモリを2式用意し、一方のメモリにあるストライプデータを描画中に、次のストライプのデータをもう一方のメモリに転送す ることで、データ転送と描画を平行動作させて時間短縮を図った例がある。
ビーム校正では、レンズ系の軸合わせ調整と倍率調整、偏向系の偏向歪校正、成形ビーム寸法校正などの電子光
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