半導体用語集

ゲッタリング

英語表記:gettering

<p>高エネルギーイオン注入による不純物ゲッタリングはプロセスの低温化, 短時間化を進めるうえで期待される技術である。イオン注入によるゲッタリングは、前項まで述べた不純物ドーピングと異なり、積極的に規模の大きな欠陥が集合した層をデバイス動作層の下側に形成することにより行われる。これは近接ゲッタリング (proximetry gettering) 法と呼ばれる。</p><p>ゲッタリングを目的とした高エネルギーイオン注入はデバイス動作層のさらに奧にイオンを導入することから、そのエネルギーは不純物ドーピングよりも大きくなり1MeV以上になる。エネルギーが大きいためデバイス動作層への欠陥の導入を避けることができる。リン、ホウ素、シリコン、カーボン、酸素などのイオンでゲッタリング効果が検討されている。目的はイオンの飛程端に転位欠陥を高密度に形成することとなるため、積極的に欠陥を形成するよう注入量や熱処理条件を最適化し なくてはならない。鉄、銅、金など金属原子のゲッタリング効果が報告されている。また、ヘリウムやアルゴンなど希ガスを注入し、希ガスのバブルを形成し、そこに金属原子をゲッタリングする手法も提案されている。</p><p>バブルを形成するために1,000℃以上の熱処理を必要とするが、ヘリウムの注入は通過層での欠陥の形成が最も少なくなる特徴がある。
高エネルギーイオン注入によるゲッタリング技術は、ゲッタリング原子の拡散長が長くなり、高温、長時間の熱処理を必要とするウェハ裏面へのゲッタリングにくらべ、熱処理温度の低温化と短時間が期待できる。また、イオン注入プロセスを利用するため注入マスクの最適化により、必要な個所、面積にゲッタリング処理を行うことができることも特徴としてあげられる。</p>


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