半導体用語集

サイドロブ

英語表記:side lobe

ハーフトーン型位相シフト露光法の特徴の一つである。ハーフトーン型位相シフト露光法では、遮光部においてもわすかな光を透過させているため、遮光部であっても光強度が存在する。この光は、位相(振幅)を変えているため、所望のパターン開口部の光(メインピーク、一次ピーク)と位相が反転している。このため、開口部の光と遮光部の光が重なっている部分は互いに打ち消し合い光強度は低下する。互いの強度が等しければ0になるが、差があれば光強度は存在する。これらの光は、パターン寸法、ピッチなどにより回折角などが異なるため強度が変化し、メインピークの他に二次、三次などのピーク強度が変化する。また遮光部の光強度分布も変化するため、これらの重なりの状態により、開口部以外の部分においても光強度を持つ疑似ピークが発生する場合がある。このピークをサイドロブあるいは二次ピークなどと呼ぶ。このサイドロブはウエハへ転写されることがあり、ハ一フトーン型位相シフト露光法の課題でもある。
サイドロブのウエハへの転写を軽減する方法としては、所望のマスク寸法に対して寸法補正 (バイアス) を設定したり、光学条件などの最適化および透過率の最適化などを行う対策がある。


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