半導体用語集
スケールメリット
英語表記:scale merit
半導体事業は、総コストに占める固定費の比率の重い典型的な装置産業である。したがって、半導体メーカーは、自社のライン稼働率をできうる限り高い水準に維持すること、さらに量産規模を引き上げることを指向する傾向がある。とりわけDRAMのような汎用品においてはこの傾向は顕著である。この点を理解すれば、半導体メーカー各社が、スケールメリットをえるために、シェアの維持・引き上げに注力することはごく自然の行動であるといえよう。
しかし、各半導体メーカーがスケールメリットを追求するあまり、結果として半導体市場の需給バランスが軟化する局面では、より問題を深刻にする場合があることは否定できない。参入者が一様に一定水準に生産レベルを留めるならば、需給バランスが維持され、収益がえられるチャンスがあるにも関わらず、それぞれが他社を出し抜こうと、稼働率を引き上げ、結果として最悪の事態を迎えるということが歴史的に繰り返されてきた。とりわけDRAMなどの汎用品において、こうした「囚人のジレンマ」に陥ったケースが多いといえる。
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