半導体用語集

ツェナ効果

英語表記:Zener effect

 高い不純物密度からなるpn接合に逆バイアスを印加すると図1に示すようなエネルギー帯図となり、禁制帯幅Lが極端に狭くなる。この場合は、充満体の電子はトンネル効果(「トンネル効果」の項参照)によって伝導帯へ直接移ることが可能になる。このため逆方向電流が電子なだれ降伏の場合と同じように急激に増加する。このように、トンネル効果という量子効果によって生じる降伏現象は1934年ツェナによって初めて明らかにされたのでツェナ降伏と呼ばれる。
 ここで、トンネル効果によってキャリアが帯域間を遷移する確率はエネルギー障壁が低くなれば逆に高くなる。一方、半導体の禁制帯幅エネルギーEɢは温度上昇とともに小さくなることから、このツェナ降伏の場合の降伏電圧の温度係数は負である。一方、電子なだれ効果の温度係数は、正である。
 一般になだれ降伏は空乏層幅の広い場合に起こり、ツェナ降伏は狭い場合に生じる。言い換えれば、降伏電圧が大きい場合はなだれ、小さい場合はツェナ降伏によるといえる。ツェナ降伏現象を用いた電子素子にツェナダイオードがある。別名、定電圧ダイオードといい負荷と並列に接続しておくと、電源電圧あるいは負荷が変動しても電圧が一定値に保たれることから定電圧をえる目的に使用される。なお定電圧ダイオードは必ずしもツェナ降伏だけでなく、なだれ降伏もある程度は含まれる。

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