半導体用語集

デザインハウス

英語表記:design house

 半導体製造工程のうち、ICの設計のみを専門に行う企業をデザインハウスという。製造能力を持たないことから、ファブレス半導体メーカーとも呼ばれることもある。ーロに、半導体の設計といっても、回路設計、論理設計、レイアウト設計など設計と定義される分野は多岐にわたっており、デザインハウスもどの部分を担うかは様々なケースがある。数100億円規模の大きな設備投資を行う必要性がない労働集約的な事業であることから、新規参入にあたって、資本面の制約は比較的小さい。したがって、有能な人材さえ集まれば、小人数でデザインハウスを設立することも可能となっている。米国を中心に大手半導体メーカーからスピンアウトしたエンジニアが設立したベンチャー企業が、その発祥の起源であると考えられる。その意味ではMPU応用開発を請け負うシステムハウスにも似ているが、よりファブレス・分業指向が強い。デザインハウスを製造面で補完するファンドリや、アセンブリハウスも増加したことにより、デザインハウスは一層重要な役割を担うようになっている。
 日本国内においても、デザインハウスに近い企業群が増えつつある。メガチップスのような成功例も出始めている。しかし、その大半は、エレクトロニクスメーカーの子会社、またはその他の大企業の多角化事業であるケースが多い。今後、日本国内における終身雇用の慣習を維持することは難しくなると予想され、それとともに、大手メーカー出身のエンジニアがスピンアウトすることによって、設立される米国型デザインハウスも増えてくるものと見込まれる。

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