半導体用語集

ドライ洗浄法

英語表記:dry cleaning method

半導体素子製造工程において洗浄工程は繰り返し行われるが、現在主として用いられている方法はウェット洗浄法である。当然ながら効果的な洗浄が可能であるがゆえに、ウェット洗浄が用いられているわけではあるが、他の成膜やエッチング工程がすべてドライであることを考えると、洗浄のみがウェットであるのは非常に整合性が悪い。たとえば洗浄をドライ化できれば成膜、エッチング、洗浄を行う処理チャンバをクラスタ化してウェハを大気に曝すことなく、その場で連続的な処理が可能となる。また、これは近年問題になりつつあるが、ウェハ表面に微細な溝や孔などが形成されているような場合、ウェット洗浄では薬液が微細孔内部まで入り込めなかったり、入り込めても薬液の循環が悪く均一な処理ができなかったり、引き続き行われる純水リンスにおいて薬液がうまく除去できないなどの問題が生じ始めている。ドライ洗浄はこのような微細構造を持つ表面においても面内で均一な処理が期待できる。さらにウェット洗浄においては純水リンス時や乾燥工程においてパーティクル再付着の可能性があるが、基本的に真空中にウェハを搬送して減圧下で清浄なガスを用いるドライ洗浄の場合、パーティクルなどの不純物の付着の機会は少ないと考えられる。最後にウェット洗浄で多量に消費される純水や種々の薬液のコスト、廃液処理などの間題があげられる。このようにいくつかの欠点がありながら、現在今なおウェット洗浄が主たる洗浄手段として用いられている理由は、ドライ洗浄ではパーティクルの 付着の抑制はできても、ウェハ上にす でに付着しているパーティクルを効果的に除去する手段がまだ提供されていないことによると考えられる。その他の有機物、金属、自然酸化膜などの不純物のドライ洗浄法として、次に述べ るような物理的エネルギー、熱的エネルギー、光励起、プラズマおよびそのダウンフロー処理などによるいくつかの方法が提案されている。以上のことから、ドライ洗浄にはいくつかウェットに勝る利点があるものの、今後ウェット洗浄が完全にドライ洗浄に置換されることはなく、前述のウェット洗浄の欠点が無視できない場合、特に前後のプロセスとの整合性や微細構造を持つ表面の洗浄などにおいて、今後ウェット洗浄法の補完として用いられていくと考えられる。ドライ洗浄に要求される性能として、(1)対象とする不純物を除去する際にウェット洗浄に勝るとも劣らない除去能力を持っこと、(2)洗浄処理に件いウェハ表面に物理的な凹凸やダメージを与えないこと、(3)洗浄処理に件いウェハ表面に固相の生成物などが堆積しないこと、生成しても容易に除去できること、(4)スループットが高いこと、(5)比較的低温で行う処理であることなどがあげられる。なお、フッ酸べーパ、プラズマダウンフローなどのドライ洗浄による「自然酸化膜」の項に記述した。


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