半導体用語集
ノックオン効果
英語表記:knock-on effect
いわゆる固体内に原子が突入した時に固体内の連鎖衝突のことである。イオン注入などで固体内に導入した一次イオンが、被衝突材料の原子に衝突し、形成原子の一つが二次的に跳ね飛ばされて再分布する。またこの原子は、次の原子を跳ね飛ばすという連鎖衝突が発生する。この場合、表面に異種膜を持っていると異種膜の構成原子が、表面からその膜に侵入して、何らかの物質変化を起こす基になる。一例としてシリコン基板上に酸化膜を持っ構造に表面からイオンを注入した場合には、酸化膜中に存在する酸素原子をノックオンによりシリコン基板内に導入される。窒化膜を持つ場合は、N原子が基板内に導入される。酸素がシリコン結晶内に導入される場合には、 半導体中に電気的に大きな変化を起こす。シリコンの場合は、表面に、自然酸化膜があるために、常にこのノックオン酸素が極表面に導入される。また軽イオンのSIMS (Secondary Ion Mass Spectroscopy)測定において、プロープイオンのノックオン効果により測定試料の原子分布に影響して低濃度部分で測定が深くテールを引くことで十分評価できなくなる場合もある。特にシリコン中でのBの浅い接合評価の場合には、分析中に問題となってくる。
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