半導体用語集

照射損傷

英語表記:irradiation damage

固体中にイオンが衝突して被固体側が受ける損傷のことである。一次イオンが衝突してノックオン効果により、次の原子がエネルギーを受けてさらにその損傷が増大していく、たとえば、Asをシリコンに注入する場合には、
エネルギー依存性があるが、ーつのAsイオンの注入が1,000~10万個のSi原子をノックオンで動かすことになり、結晶性を破壊していく。比較的重原子である質量数75のAsあるいは76のGeの場合には、シリコン中にドーズ量が1014cmー2より多くなると、結晶性が失われ非品質層が形成される。質量数31のPあるいは28の Siをイオン注入する場合には、1015 cm-2より多くならないと非晶質層の形成には至らない、さらに軽原子のBに関しては、2X1016cmー2以上のドーズ量でようやく非品質層が形成される。低ドーズの場合、非品質になることがなくても結晶欠陥は、ドーズに比例して増加する。モンテカルロシミュレーションを用いて熱処理前の欠陥を定量評価する場合には、 変位した結晶内原子の数で結晶欠陥を評価することができる。2×1022cm-3程度の変位原子で非晶質となる。


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