半導体用語集

パターン倒壊

英語表記:pattern collapse

レジストと基板の密着性不良に起因する現像時のパターン剥がれとは異なり、現像後にレジストパターン折れやレジストパターン倒れが観察されることがある。この現象をパターン倒壊とパターン倒壊は、( 1 )現像時の純水リンスをスピン乾燥する際に起きるものと、( 2 )レジストの弾性不足が原因で起きるものがある。前者の現像時の純水リンスをスビン乾燥する際に生じるパターン倒壊は、現像で形成されたレジストバターンと純水との間に水素結合が生じていることおよび純水の表
面張力が高いことが原因で、スピン乾燥時に純水がパターン間から抜ける際に、抜け出る純水に引っ張られてパターンが倒れる現象である。したがって、孤立パターンよりラインアンドスペースパターンで起きやすく、パターンの密集する方向に倒れる傾向がある。このパターン倒壊は、パターンサイズ0.2μm以下で、かつアスペクト比4~5以上と高い徴細レジストパターンで発生しやすく、レジストパターンの断面形状を観察すると,レジストパターンが根元や中間で折れていたり、曲がっていたりする。また、基板界面より倒れているようにみえる場合もある。対策としては、レジストのヤング率を上げること,もしくはレジストパターンのアスペクト比の低減があげられる。
また、後者のレジストの弾性不足が原因で起きるパターン倒壊は、レジスト塗布・プレベークで生じるテンシル応力が、レジスト現像時のパターン形成で徐々に開放される際、レジスト自体に弾性が不足していると開放される応力にレジストが耐えきれす折れてしまう現象である。バインダポリマーに二重結合を多く含まないレジストで起きやすい傾向にある。特にArFレジ
スト樹脂には脂環族ポリマーを使用しているため,顕著である。脂環族ュニットの剛直性による弾性の不足およびその強い疎水性のため現像がスムーズに進まず、応力が一気に開放されることにより、アスペクト比4以下のレジストパターンにおいてもパターン倒壊がしばしばみられる。


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