半導体用語集

フェルミ準位

英語表記:Fermi level

温度か絶対零度T=0の時、金属内の自由電子の持つ最大のエネルギーのことで、以下では房と表わす。 房は、T = 0の時のフェルミ準位、またはフェルミエネルギーと呼ぶ。 この時エネルギー準位は、 E = 0からE=Ef0まで完全に電子によって占められている。 すなわちE<Ef0の時分布確率f ( E) = 1である。 また, 房より高いエネルギーを持っ電子は存在しない。
すなわち, E <Ef0/( E) = 0である。 しかしながら, T > 0では、フェルミ準位の近傍で変化が起こる。 この原因は、熱エネルギーであり、T=0 では完全に電子によって占められていた準位から,それよりエネルギーの高い,以前は空いていた準位へ電子が移り,境界がはっきりしなくなる。つま り,分布確率のエネルギー依存性に変化を生しる。このような電子の分布はフェルミ・デイラックの分布関数 /(E)=1/(1 + exp ((E—Ef)/kT))に従い, f(Ef)は温度に関わらす1 /2である。
真性半導体では, 自由電子は熱エネルギーによって価電子帯から励起されたもので, 電子と正孔の数は常に等しい。 真性半導体では はエネルギーギャップEgのほば中央( E./ 1 / 2Eg 三m)にあ り, EとE。の伝導帯とE 坙E。の価電子帯にそれぞれ同数の電子と正孔を生しさせる。 この数を真性キャリア密度と呼び, 次式で表わす。

E.が小さいとE.,から測 たE。およびE。までの間隔が小さいので, 同
し温度でも真性キャリア密度は大きくなる。ⅱ型半導体では,価電子帯に正孔を導入することなく導電帯に電子が現われることに対応してフ=ルミ準位は E.より上方に移動する。 すなわち, フェルミ ・デイラックの分布関数と工ネルギーバンドの位置が相対的にずれるので,真性半導体における対称的なキャリア分布は崩れ圧倒的に多数の電子と少数の正孔とが存在することにな る。p型半導体では,フェルミ準位は より下方に移動し,少数の電子と 多数の正孔が存在することになる。
不純物半導体では電子数%と正孔数カが大幅に異なっているが,熱平衡にある限りゆ=がが成立する。
型半導体では, 浅いドナー準位は室温程度ではとんどイオン化しているので, ルbとなり, したがって小数キャ リ アである正孔密度は, の
n2i/NDで与えられることになる。 p型半導体中では正孔密度はル であり, 電子密度は 房/Ⅳみとなる。


関連製品

「フェルミ準位」に関連する製品が存在しません。

関連用語

関連特集

「フェルミ準位」に関連する特集が存在しません。




会員登録すると会員限定の特集コンテンツにもアクセスできます。