半導体用語集

ボールバンプ法

英語表記:ball bump method for bump formation

 チップ(またはウェハ)のAl電極上に,ワイヤボンディング技術を用いて,フリップチップ用のバンプを形成する方法。
 製造方法は,Auワイヤの先端を放電によりボールを形成し,ワイヤボンディング用のキャピラリを用いて,Al電極上に熱圧着する。続いて,ワイヤを固定したままの状態で,キャピラリを上部に引き上げ,ワイヤをボール上端部で切断し形成される。
 電気めっき法によるバンプ形成では,高価な設備導入が必要であり,簡易的にバンプを形成するためには,比較的,安価なワイヤボンダの導入で可能なボールバンプ法を利用する。
 ワイヤ材料としては,φ20~30µmのAuワイヤが用いられる。通常,ワイヤボンディングに用いられるワイヤは,99.99%(フォーナイン)の高純度のワイヤが使用される。しかし,高純度の場合,ボール上端部でワイヤが切断しづらく,高さが均ーなバンプが形成できない。よって,不純物を添加し,ワイヤを切断しやすくした99.9%(スリーナイン)のAuワイヤが用いられる。なお,最近ではフォーナインの純度で切断されやすいボールパンプ用のワイヤも開発されている。
 上記のボールバンプ用ワイヤを使用した場合でも,フリップチップボンディングに適したバンプ高さのばらつきを実現するのが困難である。通常は,ボールバンプを形成した後,平坦な板の上で加圧し,バンプを平坦化するエ程をフリップチップボンディング前に導入する。
 近年,ボールバンプ用のはんだワイヤも開発され,ボールバンプ法で,はんだバンプの形成も可能となっている。はんだバンプを形成するためには,チップのAl電極上に拡散防止のためバリアメタル形成が必要であるが,このはんだボールバンプでは直接Al電極に形成できる特殊な工夫もなされている。


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