半導体用語集

ランダウ準位

英語表記:Landau level

 磁場中における電子の周回運動(サイクロトン運動)が量子化されたエネルギー準位。自由電子の軌道を磁場に垂直な面に投影すれば自由電子は円運動を行うが,これは量子力学的には一次元調和振動子と等価であり,量子化されたエネルギー準位を持つ(下記式参照)。

 ωcはサイクロトロン周波数(=eB/m*)である。Bは磁束密度,m*は電子の有効質量である。結晶内電子の場合には,その軌道は必ずしも円ではないが,そのエネルギーは同様に量子化(ランダウ量子化)される。これらの量子準位を一般にランダウ準位という。
 サイクロトロン運動により電子の自由度は,無磁場下のそれよりも2だけ減少し,三次元電子系はランダウ量子化により一次元電子系のように,また二次元電子系は0次元電子系として振る舞うようになる。さらに,一つのランダウ準位は非常に大きな縮退度を有し,磁場に垂直な面内における単位面積,1スピン方向当たりの縮退度(状態密度)は,物質パラメータによらず,eB/hである。


関連製品

「ランダウ準位」に関連する製品が存在しません。

関連用語

関連特集

「ランダウ準位」に関連する特集が存在しません。




会員登録すると会員限定の特集コンテンツにもアクセスできます。