半導体用語集
レーザリソグラフィ
英語表記:laser lithography
リングラフィは半導体集積回路の作成にはなくてはならない技術である。
リングラフとは石版画のことであり、それを行う技術がリソグラフィである。リソグラフィのプロセスにおいては、まず有機系の高分子膜であるレジスト膜へ光、電子あるいはイオンビームをパターン状に照射(露光)して、化学反応(分解あるいは架橋反応)を誘起する。分解反応が生じた領域は特定の溶液(現像液)に対して溶解する(ポジ型)。逆に架橋反応を生じさせた場合には、その領域は不溶性となり(ネガ型)、いずれの場合も露光パターンに応じたパターンが形成される(ポジ型では露光領域に孔があき、ネガ型では露光領域にレジストが残留している)。このレジストパターンをマスクとして、エッチングなどの半導体ウェハの微細パターン加工が行われる。加工後、レジスト膜は除去される。
露光源には前述のように、光の他に電子ビームやイオンビームがある。これらは微細パターンの形成は容易であるが、スループットが悪く最産には適さない。光リソグラフィでは、露光源として超高圧水銀灯のg線(436nm)やi線(365nm)が用いられてきた。
しかし集積回路の高集積化に伴い解像度の要求が年々厳しくなり、波長が短いエキシマレーザへと移行してきた。
1998年現在 KrFエキシマレーザリソグラフィシステム(248nm)の出荷シェアは60%を超え、1999年末には80%に迫る勢いと予測される。
エキシマレーザリングラフィには、g線やi線同様ステッパと呼ばれる縮小投影露光装置が用いられる。ステッパは、縮小投影レンズ、アライメント光学系、レチクルと呼ばれるフォトマスク、およびX-Y-Zステージより構成される。また通常のエキシマレーザはコヒーレンシがよくないため発振線幅が広い。高解像度をえるためには、エタロンなどの使用により発振線幅を狭帯域化するか色消しレンズを用いなくてはならない。
エキシマレーザリングラフィの解像度は、当初予想されていた数値より、スッテパの光学レンズの開口数(NA)の増大、高分解能レジストや位相シフトマスクの開発によって、飛躍的に改善され、波長以下の解像度がえられるようになった。1998年には、KrF エキシマレーザステッパの導入によって0.25ųmあるいはそれ以下の設計ルールが可能となり、256MビットDRAMのサンプル出荷が始まった。
1999年には、NAやKrF エキシマレーザの発振線幅のさらなる改良によって、0.1ųmの設計ルールを持ったLSIの量産が期待されている。その後はさらに波長の短いArF エキシマレーザ(193nm)の利用が検討されており,2001年には0.1ųmルールのテバイスの量産が期待されている。すでに実験室レベルでは、ArF エキシマレーザによって0.09umのライン&スペースパターンも形成されている。一般的な見解としては、ArFエキシマレーザでの量産は0.1ųmルールまでであり、それ以下に対してはVUVレーザを用いるかあるいは一気にSOR 光などのX線を用いるかは模索中である。しかしF₂レーザリングラフィ(157nm)の研究プロジェクトは、すでにスタートしている。
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