半導体用語集

混流生産

英語表記:mixed flow production

 半導体の製造ラインを管理するうえで、単一の品種を大量に製造する状況が理想的である。DRAMのような汎用性が高く、大量生産を必要とする製品は、この意味では理想的な製品であったといえよう。DRAMを主力とする日本の大手半導体メーカー、韓国半導体メーカーは、単一品種大量生産に向く生産工場を新設してきた。
 しかし、もはや単一品種でラインの稼働率を維持することは困難になりつつあり、DRAMメーカーもこの例外ではない。中期的にも、多くの半導体工場において、多品種の半導体を同じラインで生産する混流生産の必要性が一層高まることが予想される。多品種を混流生産するためには、よりフレキシビリティの高い製造ラインを建設する必要がある。
 混流生産に先行してきた台湾のファンドリメーカーと、単ー製品の大量生産を前提としてきた日系・韓国系メーカーとのクリーンルームのコンセプトの違いはこれらの点で確認できる。 DRAM用量産工場を建設してきた日系半導体メーカー、韓国系半導体メーカーは、ボール型のクリーンルームを採用してきたのに対して、台湾のファンドリメーカーは、局所クリーンルームというコンセプトを採用している。局所クリーンルームを採用することで、生産のフレキシビリティに加えて、能力増強のフレキシビリティを確保することが可能となっている。日系・韓国系半導体メーカーも、事業構造を変える過程で、工場コンセプトを変えていくことが必要となってくるものと考えられる。

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