半導体用語集

直流放電

英語表記:DC discharge

二つの電極の間に直流電圧を印加することにより発生する放電。直流放電がどのようにして開始するか、という気体の絶縁破壊の機構はタウンゼントによって説明されている。その理論は、電子衝突による気体分子の電離 (住作用という)と負電圧が加わっている陰極からの二次電子放出け作用という)の二つの作用を基本にしている。すなわち、電極間隔をlとする時、陰極から出た1個の電子は電界で加速されて電離増殖を繰り返し、陽極に達するまでにe観個に増える。その間に発生したイオンの数は(eal -1個であり、これらのイオンが陰極に衝突して放出する二次電子の数はγ(ealー1)個である。その二次電子の数が1 個より多ければ放電が維持するので、
γ(ealー1)=1が放電開始の条件となり、タウンゼントの火花条件式と呼ばれる。
一方、圧力p、電極間隔lの時に放電が開始する電圧(火花電圧という)についてパッシェンの法則がなりたつ。すなわち,Vsはpとlの積の値で決まり、Vs=f(pl)と表わされ, その関数はpl~1Torr・cmの付近で極小値をもつ。このパッシェンの法則は上記のタウンゼントの火花条件式から導出できる。放電開始後の電流と維持電圧の関係は強い非線形特性を示す。大別すると数100V、数10 mAのグロー放電のモードと数10V、数Aのアーク放電のモードに分けられる。その他にはホロー陰極型放電、外部磁場がある時はマグネトロン放電のモードなどがある。


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