半導体用語集

研究開発投資

英語表記:R & D investment

 設備投資だけでなく、研究開発投資が著しく大きいことも、半導体産業の特徴である。設備投資は、シリコンサイクルに応じて激しく変動しているが、研究開発費の半導体売上高に対する比率は、1980年以降ほぼ15%で一定であり、売上高の拡大に応じてコンスタントに増えている。特に近年は、(1)従来より行ってきた微細化プロセスの開発、(2)脱DRAM戦略の中での新製品のための開発、(3)IPの購入およびIP流通のインフラ整備、などに資金がかかっている。その中で、半導体の研究開発費は世代ごとに20%上昇しており、工場の設備投資負担以上に、研究開発の負担とリスクは莫大なものになっていることを認識しなければいけない。そのリスクヘッジも兼ねて、提携が活発化している。逆にいえば、当然ながら提携をしていない企業は、独自で1Gビットメモリ以降の開発は困難であり、応分のロイヤリティを払うことになろう。半導体業界はビッグバンの中で、残された提携先の椅子取り争いが注目されることになろう。また、プリコンペティティブな技術については、かつての超LSI研究組合を見直す動きも出てきており、わが国でも、次々世代の微細化加工技術を開発するASET、大学との有効な研究開発での協力関係を構築する産学協同推進母体としてのSTARC、12インチウェハを開発するSeleteなどの組織が設立されている。

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