半導体用語集

種結晶

英語表記:seed crystal

目的とする単結晶の引き上げ方位を決定するのが、単結晶である。目的に応じて、〈100〉、〈111〉、〈911〉、〈110〉、〈211〉方向などが用いられるが、MOS構造を主体とするデバイス用を中心に、〈100〉方位が最も多く使用されている。種結晶の方位は、インゴットの直胴部から効率良くウエハを切り出すために、X線で方位測定しながら、目的とする方位±1°以内の精度で切り出したものを使用する。また、ネック部で、効率よく転位を除去するためには、種結晶も無転位結晶であることが望ましく、種結晶ホルダにセットする際の取り合いや、強度などを考慮し、また、引き上げる単結晶の重量に応じて、直径または一辺の長さが、おおよそ5~15mm前後の円柱、または四角柱のものが使用されている。種結晶の純度は、目的とする単結晶のグレードに準ずるものが必要である。また、特に高抵抗率の単結晶を引き上げる場合には、キャリアを発生しうるn型(V族)およびp型(Ⅲ族)の不純物の少ないものを使用することが望ましい。なお、種結晶の方位については、無転位成長している間、単結晶表面に発生する晶癖(seam)線で判断することができる。


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