半導体用語集

空孔濃度

英語表記:vacancy concentration

空孔(V)と格子間シリコン(I) は熱平衡状態でも存在することは、実験的にも点欠陥が不純物拡散に与える影響から確認されていて、実際の空孔濃度CVと格子間シリコン濃度Cは質量作用の法則に従いそれぞれの平衡濃度CvF、CSとの間に次式の関係を持つ。
CvC%DC"C平衡濃度の式によれば、たとえば熱酸化によりSiO2/Si界面から上が供 給されると、C>CHとなり、Iが過飽和となってCV<CHとなる。 有限の温度での平衡下では、点欠陥の存在による結晶の不完全性を含む方が、完全な結晶状態よりも結晶系の自由エネルギーが低く安定となる。それぞれの平衡濃度      は温度T の関数として、次式で表せる。



ここで、⊿SV、⊿SIは、それぞれの点欠陥形成のエントロピー、⊿HV、⊿HIは点欠陥形成のエンタルピーである。⊿Sより⊿Hの寄与の方が大きいことはわかっているが、まだ統一的な値はない。
融点付近では空孔および格子間シリコン濃度より高く、空孔が優勢であることはわかっているが、濃度については別の実験で1桁前後異なる値が報告されている。


関連製品

「空孔濃度」に関連する製品が存在しません。

関連用語

関連特集

「空孔濃度」に関連する特集が存在しません。




会員登録すると会員限定の特集コンテンツにもアクセスできます。