半導体用語集

長寸法精度

英語表記:placement accuracy

パターンの位置が、設計座標系、すなわち理想的な絶対座標系からどれだけすれているかの度合を長寸法精度あるいは配置精度と呼ぶ。電子ビーム描画装置において、基板表面上でのパターンの絶対位置座標は、レーザ干渉計で位置計測がなされるステージのXY直交座標系を基準とする。電子ビームの偏向座標系もこの直交座標系を基準として校正を行う。 この基準となるXY直交座標系の精密さあるいは信頼性は、描画装置を使って基板上に描画したパターンの位置を、たとえばLeica製Iproや Nikon製光波6iなど、他の精密な座標測定機で計測し、評価する。これにより明らかとなった絶対位置誤差(システムエラーと呼ぶ)は、XY直交座標系を構成する部品(レーザミラーレーザ計測系およびステージ)の機械的な調整やミラー曲がり補正と呼ばれるようなソフト的補正手段によって修主する。後者では、レーザミラーの直交度不良に起因するようなシステムエラーはステージx位置に対して位置が一義的に決まる関数で表わされるため、パターンの描画位置をこの関数に基づいて補正する。一方、チャック機構などで固定された基板のそりやステージの姿勢精度不良などによって発生するようなシステムエラーは、ステージの場所場所で再現性のある誤差を示すことから、基板の描画範囲内をマトリクス状に細かく区切り、その各マトリクスに誤差補正量を定義し,そのマトリクス内で描画するパターンすべてについて描画位置を補正する。補正精度は、関数近似の精度を上げる,マ トリクスサイズを小さくすることで向上することができる。


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