半導体用語集

DCサーボモータ

英語表記:DC servo motor

 直流ブラシつきモータの中で、サーボモータとして持たなければならない各種特性(「サーポモータ」の項参照)に優れたモータをDCサーボモータ(図1)と呼称するが、ACサーボモータ同様明確に定められた定義はない。
ACサーボモータ同様サーボドライバとともに用いられることが多いが、ACサーボモータの場合、三相全波方式が一般的であるが、DCサーボモータはモータの構造上出力駆動部はH型のブリッジ回路となっている。
直流モータであるため、回転数を変えるには、単にモータヘの印加電圧を変えればよいため、PWM駆動の場合を除きインバータは必要なく、駆動回路はACサーボモータに比較した場合簡単である。
しかし、ブラシという機械的接点を有するため、構造的にブラシを交換可能な構造を持たせる必要があり、メンテナンスも必要となり、寿命もACモータに比較し短い。
また、トルクを大きくするため、駆動電流を大きくすることもブラシとコミュテータ部分に発生するアークの発生上難しく、大電力化には不向きであり、かつ発生する火花や接点から出るごみのため利用できる場所も限定される。
なお、VTRやHDD、CD用などAVあるいはPC周辺機器用として、ブラシレスDCモータと一般的に呼称される小型モータがある。これらは構造的には同期型の交流モータであるが、出力駆動部の制御回転側に回転数に応じた周波数信号を発生する分配回路を有し、実際応用上は直流で駆動するためにそう呼称されているようである。これらには専用のドライバICが開発されており、直流電源を印加するだけで実応用上はDCモータと変わることなく、構造上のモータの呼称と実際応用上の呼称で混乱が生じている。


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