半導体用語集
ECHONET
英語表記:Energy Conservation and Homecare Network
日系家電メーカー、電力、通信キャリアが中心になってまとめた、電灯線を利用した白物家電機器用家庭内ネットワークシステムである。
21世紀は地球温暖化の元凶とされるエネルギーの大量消費による炭酸ガス排出抑制問題、コンプレッサに利用されている一部フロンによるオゾン層破壊など、環境問題対策や医療費の増大対策さらにはバリアフリー社会、豊かで暮らしやすく安全な社会作りが大きな課題となる。
エネルギー消費問題について考えると、産業用に関しては各種規制や省エネ対策もあり十分とはいえないまでも成果が上がっているが、家庭用については生活レベルの向上により、急激に増大しているのが現状である。さらに開発途上国の経済成長により、家庭用電力需要はさらに増大傾向にあり、先進諸国、開発途上国を問わずその対応策に迫られている。それらへの対応策として、各家庭で使用されている家電および通信・情報機器の消費電力削減に関する各種の方式が提唱されている。
ECHONET(Energy Conservation and Homecare Network)は日本において主として商用電源ライン(他に小電力無線、LAN、赤外線を利用)を経由して、電力会社、医療機関、セキュリティ機関と家庭を接続し、各家庭におけるエネルギー制御、セキュリティの維持、さらに家庭における健康管理(ホームヘルスケア)などを図ることを目的としたネットワークシステムであり、松下電器産業、東芝、日立、三菱といった家電機器メーカーおよび東京電力、日本ガス協会、NTTなどエネルギーおよび通信に関連する諸メーカー、団体が同コンソーシアムに加盟している。
ピーク電力の制御やDSM(Demand Side Management)、無人の部屋の照明など不要な電力のカットなどエネルギーコントロール、盗難防止や電子機器の遠隔制御、漏電防止、ガス漏れ検出および外部からの遠隔制御などの機能を持つ。したがって、電力ラインに接続される各電子、ガス機器およびヘルスケア機器は統一されたプロトコルにより制御され、そのための制御用マイコン、通信コア、電力スイッチなどの半導体が利用される。
また、コンパック、ハネウェル、インテル、マイクロソフト、ロイヤルフィリップスエレクトロニクス、三菱と日米欧のPC系のハードおよびソフトメーカー6社からなる業界団体 HomeHAPIが、ネットワークに繋がる家電機器全体を集中制御するための標準API(Application Program Interface)として、HomeAPI(Home Application Programming Interface)を提唱するなど、白物家電、情報家電分野におけるネットワークプロトコルの覇権が、PC系メーカーと家電系メーカーおよび団体間の対決構図の中でさらに各メーカー、団体間で争われている。
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