半導体用語集

X線リソグラフィ

英語表記:X-ray lithography

微細パターンの転写を狙いとして 1972年にMITのH. Smithらにより提案されたリソグラフィ技術で、光源にX線を利用したリソグラフィ。写真製版と同様の原理を利用して、原版 (X線マスク)にX線を照射して感光剤(レジスト)を塗った被露光基板 (ウェハ)を感光させ、原版の図柄 (マスクパターン) を写し取る技術である。一般的には、X線マスクとウェハを平行に近接させた状態で波長が1nm前後の軟X線を照射して、マスクパターンと等倍の露光パターンをえるX線近接露光方式のことを指す。完成度の高いシステムとしてはX線源にシンクロトロン放射光(SR: Synchrotron RadiationまたはSOR: Synchrotron Orbital Radiation)を利用した放射光リソグラフィが代表的である。波長が13nm程度のEUV (Extreme Ultra Violet)を光源としてX線ミラー光学系と反射マスクを用いて縮小投影する露光方式も波長的にみればX線リソグラフィの範疇に入れられるが露光方式が異なるので、通常はEUVリソグラフィまたはX線縮小リソグラフィと呼び方を変えている。マスクを用いた大量(大面積)パターンの一括転写方式であることから、 従来の紫外線リソグラフィと同様に大規模集積回路(LSI: Large Scale Integrated Circuit) の量産に対応できる潜在能力を有し、かつ光源に波長の短い軟X線を用いていることから、 従来の紫外線リソグラフィにない高い解像性(10~60nmラインアンドスペースパターンの解像性が実証すみ) がえられる利点を有している。また、1nm前後の軟X線はレジストに対する透過率が高く、かつレジストの下地基板からの反射がないので、厚いレジストパターン(高アスペクト比パターン)形成や凹凸段差上のパターン形成が容易に行える利点も有している。このため、ポスト光リソグラフィとして期待されて研究開発が進められている。これまでに本技術を用いたLSIの試作例は数多く報告されているが、 実際のLSI量産現場への導入までには至っていない。LSI製造に要求されるパターン相互の高い重ね合わせ精度を実現すること、LSIの量産に対応できる高生産性(高スループット)を実現することが実用化の鍵である。


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