半導体用語集
ショックレー
英語表記:William Shockley
トランジスタの発明者。半導体の増幅作用の発見とトランジスタ発明の功績で、1956年ノーベル物理学賞受賞。1910年ロンドンに生まれ、1913年アメリカに渡り、1932年カルフォルニア大学を卒業、ベル研の電子管部長にスカウトされ、1936年ベル研(ベル電話研究所)に入り、レーダの検波器として、ゲルマニウムの研究に従事した。1947年、実験の誤りを通して、半導体ゲルマニウムに、少量の不純物を混入させることによって、半導体による電流の増幅作用を発見した。それまで、ベル研でバーディン、ブラッデンによって発明されていた最初のトランジスタは、ゲルマニウムの表面に、2本の針を触れさせた点接触型トランジスタであったが、これでは、信頼性から商業化は難しかった。ただ、この装置によって、半導体の増幅作用が発見されたことは確かである。1949年に、ショックレーは、接合型トランジスタを発明し、商用化の道筋をつけた。この画期的発明によって、真空管時代は終わりを告げ、半導体時代が幕を開けた。この発明により、この3人は、1956年の、ノーベル物理学賞に輝いた。これに先立ち、1955年、当時のシリコンバレーに、トランジスタをさらに発展させるべく、ショックレー半導体研究所を設立、これが、シリコンバレーの半導体産業発展の基となる。しかし、マネジメントには問題があり、部下をコントロールしようとして失敗、中心メンバーのロバート・ノイスら8人が退社、カメラメーカーのフェアチャイルド社の支援で、1957年にフェアチャイルドセミコンダクタ社を設立した。ちなみに、さらに、このフェアチャイルドセミコンダクタ社を辞めたロバート・ノイス、ゴードン・ムーアは、今日のインテル社を設立したのである。その後、中核メンバーの去った後は、ショックレー研究所は、さしたる成果を出すこともできず1968年に閉鎖した。ショックレーは、スタンフォード大学教授に転進した。その後は半導体の研究よりは、人種差別論などで有名になったが反発も多かった。1989年没。
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