半導体用語集

ショット数

英語表記:number Of shots

チップ内やマスク内の全パターンを露光するのに必要なビームの照射回数をショット数という。
電子ビーム描画は、ショットを繰り 返して全体のパターンを完成させる方式であるため、ショット数の低減は描画時間を短縮するうえで重要な課題である。可変成形ビームを使った描画の場合、デバイスパターンを最大ビーム寸法(およそ5μm口)以内のショット図形に分解し、ビームをショットごとにその図形に成形して順次露光していく。そのため、ショット数は、描画するパターンと最大ビーム寸法に依存する。LSIの高集積化に伴ってデバイスパターンの細密化が進むにつれて、ショット数は指数関数的に増加する傾向にある。これに対して、最大ビーム寸法以内の領域に含まれるパターンを一括転写することでショット数を低減する描画方式が、部分一括露光法である。メモリデバイスのセルパターンのように基本パターンの繰り返しで回路パターンが構成されている場合には、可変成形ビームでは複数ショット必要であった基本パターン形状を1回のショットで転写でき、さらに転写を繰り返し行うので、総ショット数を大幅に低減することができる。また、転写という性格上、ショット数が一括露光領域内のパターンの細密性に影響されないという特徴がある。さらにショット数を低減する方策としては、SCALPELやPREVAILと呼はれる一括マスクを使った電子ビーム転写装置がある。


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